カボチャと大豆が芽吹いた。
今年こそは、大豆を上手く育てられると良いのだけれど。
ソバは成長し、オレンジを収穫する事が出来た。
畑は順調な様子だから、大豆にも期待を持っていいかもしれない。
動物達は暑さの中、皆元気で、毎日60本の牛乳に12個の卵、3日に1度60の羊毛を提供してくれている。
今の牧場は、常に豊かだ。
島を一巡りし、畑仕事や出荷作業も済ませ、家に戻ると、ヴァルツとロブセが待っていた。
どうやらヴァルツとロブセが、遊びに出かける予定を立てていたらしい。
ちょうど仕事も一段落ついたところ。
ロブセの求めに応じて、私も一緒に出かける事にした。
行き先は、そう、海だ。
海岸ではしゃぎまわるロブセを見ていると、感慨深い。
眠ってばかりだった赤子が、こうしてしっかりと自分の力で歩けるようになり、家の外で元気に遊んでいる。
水は冷たく、心地よい。
ヴァルツと共に海岸に立ち、海を眺めていると、遠くその向こうの故郷が少し懐かしくなった。
でも、あそこはいまや私の場所ではない。
島の住民、牧場、そして家族。
大切なもののすべてが、今はここにある。
それらを心から誇りに思う。
私はこれから先も、家族と共にこの地にあるだろう。
そして、この生活が永遠に続くように、努力し続けるだろう。
これからの日々も、幸せに生きてゆける。
それを確信しながら、一旦、この日記を閉じる事にした。
今の生活に、もうこの日記は相応しくないだろう。
豊かで、安穏としたこの生活には。
私はメノリ。
この島の牧場主だ。
今までも、そしてこれからも。
夢のように幸せだ。
サバイバル日記 - 完 -
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